DELLのゲーミングノート「G15 5515」が、電源ボタンを押しても全く反応しないというご相談をいただきました。
お仕事とゲームの両方にお使いとのことで、「急にまったく動かなくなってしまった」と大変お困りのご様子でした。
今回は、マザーボード上の電源関連チップを交換する「マザーボード修理」によって無事に復旧した事例をご紹介します。
ご相談いただいた症状
お客様からのご相談内容は下記の通りです。
DELL G15 5515の電源がまったく入らず、近くのPCショップへ相談したところ「マザーボード故障」で修理不可と言われた。
冷却ファンも一切回らない。
ACアダプターを本体に接続すると、ACアダプター側のランプが消えてしまう状態。
この「ACアダプターのランプが消える」という症状は、
パソコン本体側でショート(短絡)が発生している可能性が高い典型的な症状です。
単純なバッテリー切れやOSの不具合ではなく、ハードウェア、特にマザーボード側の不良が強く疑われるケースです。
診断:マザーボード上の電源回路トラブル
まずは分解を行い、マザーボード単体の状態で電源ラインの測定を行いました。

- DCジャック周辺の電圧をチェック
- 電源入力〜充電・電源制御まわりのチップを重点的に測定
- ショートしているラインがないか抵抗値を確認
その結果、マザーボード上の電源関連ICチップに異常が見つかりました。

このチップが故障することで、ACアダプターを接続した瞬間に保護回路が働き、
アダプター側のランプが消灯してしまっていたと考えられます。
マザーボード修理:電源関連チップの交換
今回のようなケースでは、マザーボード全体を丸ごと交換してしまう方法もありますが、
費用が高額になりやすく、部品の入手にも時間がかかる場合があります。
当店では、マザーボード上の不良チップを特定し、必要な部品だけを交換する形で
マザーボード修理を行いました。
作業内容の概要は以下の通りです。
- 不具合のある電源関連ICチップを特定
- 周辺部品・パターンにダメージがないか顕微鏡で確認
- 不良チップを基板から取り外し
- 同等品の新品ICを実装・はんだ付け
- 再度、電源ラインの電圧・短絡の有無をチェック
交換後、ACアダプターを接続してもアダプターのランプは消えず、
正常な電流値で動作していることを確認しました。
修理後の動作確認

マザーボード修理完了後、以下の確認を行いました。
- 電源ボタンで正常に起動するか
- 画面表示・キーボード・タッチパッドの動作確認
- ファンの回転、温度のチェック
- 充電機能に問題がないか
- OS起動後、ストレージ内のデータがそのまま残っているか
結果として、無事に電源が入るようになり、Windowsも問題なく起動。
お客様のデータもそのままの状態でお返しすることができました。
マザーボード修理のメリット
今回のような「電源が入らない」「ACアダプターのランプが消える」症状は、
メーカーでは「マザーボード交換」となることが多く、高額な見積りになるケースがあります。
マザーボード修理(基板レベル修理)には、次のようなメリットがあります。
- マザーボード丸ごと交換に比べて費用を抑えられることが多い
- 基本的にストレージはそのままのため、データを残した状態で復旧できる
- 同じ機種のマザーボード在庫に左右されにくい
当店では、今回のDELL G15 5515のように
ゲーミングノートPCのマザーボード修理にも対応しています。
同じような症状でお困りの方へ
次のような症状がある場合、マザーボード修理が必要な可能性があります。
- 電源ボタンを押しても全く反応しない
- 画面が真っ暗なまま、ファンも回らない
- ACアダプターを挿すと、アダプターのランプが消える
- 別のACアダプターに変えても症状が変わらない
「買い替えるしかないかな…」と思ってしまう前に、
一度ご相談いただければ、マザーボード修理で復旧できる場合があります。
当店では、ノートパソコンのマザーボード修理を承っております。
DELL G15シリーズをはじめ、その他メーカーのゲーミングノートPCもご相談可能です。
電源トラブルやマザーボード修理でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。















