
今回は、HP OMEN Gaming Laptop 16-k0061TX(型番:6M0W5PA#ABJ/TPN-Q280)。
「電源を入れても画面に何も映らない」「ファンも回らず起動音もなし」「CapsLockキーのランプだけが点灯している」という症状です。
一見するとBIOSも立ち上がっていない状態で、基板側の不具合が疑われるケースです。
マザーボード故障で起動しない

まずは本体を分解し、バッテリーを取り外して基板の状態を確認。

電源回路を目視で確認したところ、異常を確認することが出来ました。

よくみると電源回路周辺のICとコンデンサに焼損跡を確認しました。
さらに顕微鏡で拡大して見てみます。

高性能ゲーミングノートでは、電源負荷が集中するIC付近のトラブルが比較的多く、今回もその典型的な例です。
焼損IC・コンデンサを交換
損傷のあったICおよび周辺のコンデンサを取り外し、同規格の正常な部品に交換。
取り外し時にはパターン剥がれや熱損傷に注意しながら丁寧に作業を行いました。
交換後は念のため他の電源ラインのチェックとショート検査も実施。

マザーボード修理完了

CapsLockのランプも通常動作に戻っており、Windowsの起動まで確認済みです。
今回のようなIC焼損による完全起動不良も、マザーボード修理で復旧可能です。
ゲーミングノートについて
HP OMENのような高性能ゲーミングPCは、発熱や電源負荷の影響でICやコンデンサが損傷することがあります。
症状としては「電源は入るが何も映らない」「ランプのみ点灯」「ファンが動かない」といったものが多く、基板レベルの修理が必要になります。
当店では、ゲーミングPCのマザーボード修理にも対応しております。
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